☆DB夢小説〜空の魔物〜☆

100万ゼニーの罪
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 部屋がぼんやりと明るくなったと思って、うす目を開けた。
 カーテンの隙間から日が差している。

 ぐるりと見まわし、心地よい体温を感じて、下に目をやる。
 ウールが、わたしにぴったりと貼りついて、すやすやと寝息をたてていた。 

 あのまま一緒に寝ちまったのか・・・・・・。
 ウールを起こさないように、そっと小さなおでこに手を当て、ついでにやわらかい赤毛をなでた。


 ・・・・・・わたしがせんせいになったら、アガサが解散して、わたしも帰っちゃうか。


 元々するどいやつだけど、痛いところをついてきたな。


 でもこうなるって予想はついていたんだ。
 
 それでもトランクスと平和な世界で暮らすって、わたしは腹をすえた。
 トランクスに与えられた居場所を、守るって・・・・・・。

 上半身を起こし、くちびるをむすぶと、ふいに枕元に転がしてあった携帯のバイブが鳴った。

「・・・・・・イラータ?」
 
 壁かけの時計を確認すると、朝の七時半・・・・・・。なんだよ。朝から
 廊下に出ると、通話ボタンを押して、耳に当てた。

「もしもし?」
『ルンルンさん! どうしようっ!』

 通話口から半べそをかいたイラータの声が響いてくる。

あまりおちょくっちゃいけない雰囲気だ。
「どうした?」 

『昨日の警察官が来たの! カプセルコーポレーションに!』
 イラータの声がふるえている。

『ル、ルンルンさんを公務執行妨害で逮捕しに来たって・・・・・・』
「・・・・・・はい?」
 
 逮捕? なんで・・・・・・?

 すぐ思い浮かんだのが、レストランでの騒動だ。
 ポリ公が調子こいて、荒くれ者を怒らせちまったアレ。
わたしが仲裁に入った、アレだ。

『何かのまちがいだよね』
「まちがえであってほしいな・・・・・・。バカバカしい」

 わたしはいらだちにひきつっているこめかみを押さえた。

「で? その警察、こっちに向かってんの?」

『ううん。今、トランクスさんとブルマさんが対応してるの』

 イラータが『ごめんね』と泣きそうな声で言う。

『あの人、自分の都合の良いことしか話してないの・・・・・・。なのにわたし・・・・・・』
「わかってるよ。あんたは適当に話にあわせてくれりゃあ良い。警察には反論すんな」
 
 イラータも叩かれたら困る素性がある。

 他社の技術を盗んでいたあげく、ドクターゲロの技術まで盗んで人造人間を作り出したんだ。
 そりゃあ、警察はこえーはずだ。

『ごめん・・・・・・ごめんね・・・・・・』
 
 しゃくりを上げだすイラータに、わたしは「ふんっ」と笑ってやった。

「とにかくそっちに行く。それまでに泣き止んどきな」

 わたしはイラータの返事を待たずに、通話ボタンを切った。
 

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