1/11ページ目 朝、おもむろに目を覚ましたナナはぴくんと躰をふるわせた。 胸のあたりが気持ちよくて、目覚めて早々に寝惚けている場合でもなくなる。 けれど、まだ眠いのかただ感じているだけなのか、正直よくわからない。 「……っん、あ…っ……」 微かに甘い声を上げたナナは確かに、後ろから乳房を揉まれていた。 やわらかな手つきで揉まれていると、自分は感じているのだということがわかってくる。 眠い、という感覚が持っている甘さと、気持ちいい、という感覚が持っている甘さは似ているようでいて、やはりどこか違う。 「起きたか?」 後ろから笑って声を掛けた薔はふっと、耳もと囁いた。 「おはよう、ナナ……」 腕枕をしてくれている彼は、片手で乳房を愛撫しながらあたまをよしよしする。 「お…っ、おはようっ……ございます…っ……」 ふるえてしまいながら返したナナは朝から色っぽく責めてきた息や声にも感じてしまい、ぞくぞくした。 甘い匂いにもぞくぞくして、ベッドでくっつきあったまま心が誘われる。 ちなみに朝なので、当たっております、否応なしに。 抱き寄せられていると心地よくあたたかくて、熱い痺れが背筋を這い上がる。 「あの…っ、なぜにわたしは……朝から…っ、あ…っ、おっぱいを……揉まれているのでしょうか…っ?」 パジャマの中に忍び込んでいる彼の手に思わず手を重ねたナナは、ちょっと身を捩った。 「おまえ昨日、俺に強請ったこと忘れたのか?」 「んええ…っ?」 さらりと返した薔は乳房にゆびを食い込ませて揉みしだき、項にそっとくちびるを伝わせた。 ビクンッとふるえたナナは乳輪をゆっくりと擦られながら、昨日彼にねだったこととやらを思い出そうと努める。 「あ…っ、も…っ、くすぐった…っ、……薔…っ、」 ところが、思い出そうとしている途中で彼女は気持ちよさに笑ってしまった。 「一日中……俺にどうして欲しいんだっけ?」 ヒントを与えた薔も一緒になって笑い、乳房を揉み上げた。 一日中……?と思ったナナは、記憶を手繰り寄せる。 とは言っても、まだ起きたばかりのせいか、上手く憶い出せない。 しかもエッチの最中のやりとりだったし。 「や…っ、ほんとに…っ、くすぐったいっ……です…っ、」 またしても感じたナナはもぞもぞと動きながら笑って、 「ふーん……」 覚えていないのならそれもまた面白いので、薔はそれまで焦らしていた乳首を弾いた。 クニッ――――――… 「あ…っんっ、」 笑いが止んだナナはとたんに、上擦った声を上げた。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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